ひな祭りも終わり、だんだんと春が近づいてきましたね。
年度末でバタバタする時期、とても忙しくもありますが、お休みはやっぱり待ち遠しい!
ということで今回は、春の祝日である春分の日について解説していきたいと思います。
2024年の春分の日は、3月20日の水曜日となっています。
連休もうれしいですが、週の真ん中のお休みもそれはそれで嬉しいものですよね。
今回の記事は、春分の日について詳しく知りたい方、春分の日について保育園や幼稚園、こども園でどう伝えればいいのか悩んでいる方に向けて書かれています。
①春分の日ってどんな日?
【春分】とは季節の指標として使われる二十四節気の一つで、春を分けるというその名の通り、春の中間であることを示しています。
また、春分の日は同時に、春の彼岸の中日ともされており、春の彼岸は春分の日を中心に7日間です。
春分の日は毎年3月20日か21日となっており、その年によって異なります。これは365日を24に分けるという二十四節気の特性上、簡単に言ってしまえば閏年的な感覚で年によってズレる場合があるためです。
2024年はは3月20日が春分の日、17日〜23 日の間がお彼岸となっています。
ちなみに、秋分の日も同様に、毎年9月22日か23日のいずれかであり、前後7日間が秋のお彼岸となっています。今年は9月22日が秋分の日で、19日〜25日が秋のお彼岸となっています。
②二十四節気って何?
この章では、春分の日を決定する二十四節気について解説します。
二十四節気は、古代中国が起源のもので、日本では平安時代から使われています。
農業が中心の古代の生活において、農作物の作付けや収穫等を行う時期を見極めるのはとても重要なことであり、1年間の農作業のスケジュールにできるだけ正確を期すために、細かく季節を分ける必要がありました。
そうして生まれたのが二十四節気です。
そういう起源があるため、現代においても、その年の農作業を本格的に始める際に、春分の日を目安にすることも多いのだとか。
平安の昔から現代まで続く、暮らしの知恵ということです。
春分の日は未来に向けて豊作を祈願する、という意味でも大切な日になっているというわけです。
また、春分の日は、「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」ともされています。
私たちの日常においても、冬の寒さに耐えていた草木が少しずつ芽吹き始めるのを見ると、春の到来が感じられ、ワクワクしますよね。
春分の日が自然をたたえ、生物をいつくしむ日とされているのにも納得できるのではないでしょうか。
日本において春分の日は、二十四節気の春分と彼岸が結び付いて、特別な日となっています。
ちなみに、この二十四節気には、他にも夏至や冬至、節分の翌日にあたる立春などが含まれています。
気になる方はさらにいろいろ調べてみると面白い発見があるかも知れませんね。
③春分の日の勘違い。昼と夜は同じ長さじゃない!?
春分の日は太陽が真東から登って真西に沈む、昼夜がほぼ等しくなる日と定義されていますが、実は正確にはちょっと違います。
調べてみると、2024の春分の日は、日の出の時間は5:45、日の入りの時間は17:53となっています。
お気づきになりましたか?
なんと、昼の方がちょっと長いのです。これは、大体太陽三個の差と言われています。
太陽三個分?それってどれくらい?なんで違うの?と思いますよね。
詳しく解説していきたいと思います。
日の出と日の入りの定義、ご存知ですか?
じつは日の出も日の入りも、太陽の一番上の端が地平線にかかったタイミングなんだそうです。
つまり、日の出は太陽の出始めであり、日の入りは太陽が全て沈み切るタイミングになります。
そうなると、登り始めから太陽が昇り切るまでも昼、沈み始めてから沈み切るまでも昼、ということで、太陽二個分の昼が長くなるわけです。
あと一個分は、光の屈折によるもの。
地球には大気があり、地平線近くでは光の屈折により日の出の際も日の入りの際も、少し浮き上がって見えるのだそうです。
つまり実際よりも少し早く日の出を迎え、少し遅く日の入りをするということです。
これと先述の二個分を合わせてだいたい、太陽三個分というわけです。
そういうわけで、実際には昼と夜の時間が均等にならないというわけです。
ちなみにこれは当然秋分の日にも当てはまり、若干の誤差はあれどおおむね同じような時間に日の出と日の入りをし、昼の方が少し長くなっています。
④春分の日の食べ物といえば?
春分の日の代表的な食べ物といえば【ぼたもち】です。
お彼岸におけるご先祖様へのお供物としても定番ですね。
ちなみに、秋のお彼岸には【おはぎ】がありますが、こちらはぼたもちと全く同じで、名前が違うだけです。
なぜモノは同じなのに名前が違うのかというと、それぞれの季節の花から名前をつけているからです。
春は牡丹の花に見立てたぼたもち、秋は萩の花に見立てたおはぎということです。
まあぶっちゃけ見た目似てるかと言われると私はどっちも全然似てないと思うんですけどね。
春分の日におはぎやぼたもちがお彼岸に食べられているのには、ちゃんと理由があります。
あんこに使われている小豆の色である「赤」には、厄除け、魔よけの力があるとされていました。
そのことから、邪気を払い、災難から身を守ってくれる食べ物として、小豆を使ったおはぎやぼたもちがつくられだということです。
そして、ご先祖さまのお供え物として、お彼岸に食べるようになったといわれています。
他にも季節の食べ物として、つくし、八朔、真鯛、桜餅などが食べられているようです。
⑤お盆とお彼岸の違いは?何でお墓参りするの?
お盆とお彼岸の違いは?
お盆とお彼岸は、日本の伝統的な宗教行事であり、それぞれ異なる意味を持ちます。
お盆は、仏教の「盂蘭盆会」(うらぼんえ)に由来し、亡くなった先祖の霊が一時的にこの世に戻ってくると信じられています。
そのため、家族が集まり、墓参りや供物を捧げ、先祖の霊を迎える行事です。
一方、お彼岸は、春分と秋分の日の前後に行われるもので、仏教の「彼岸会」(ひがんえ)に由来します。
お彼岸は、生者と死者との間の因果応報を願う行事であり、あの世(彼岸と)この世(此岸)の距離が近くなる、つまりご先祖様や故人との距離が近くなるとされ、想いが通じやすくなると言われています。
こ先祖様や故人との距離が近くなるので、感謝や供養を行おうというのがお彼岸であり、お盆同様墓参りや掃除、お墓の手入れが行われます。
また、精進することで悟りに近づく=彼岸に近づくことができるとも言われています。
お盆は先祖の霊を迎える行事、お彼岸は故人への感謝と供養をする行事ということで、やることは似ていても、それぞれ異なる目的や意味を持っています。
⑥子どもたちにはどう伝える?
「今年は3月20日が春分の日でお休みだよ。
春分の日っていうのは、太陽がぴったり西から登って東に沈む日なんだよ。
それで、昼の長さと夜の長さが大体(ここ重要です!嘘は教えたくないですからね。)同じになるんだよ。
そして、他にも色んな意味がある日なんだよ。
一つは、お彼岸って言う、お墓参りをしてご先祖様とお話ししたりする日の真ん中の日。
今年のお彼岸は3月17日から23日までだよ。
春のお彼岸にはぼたもちを食べると元気に過ごせるって言われているよ。
あとは、春になって生き物や植物が元気になってくるから、そういう生き物や植物を慈しむっていって、大切にする日でもあるんだよ。
そしてあったかくなってきてこれから色んな野菜や米とかを育てるぞっていうときの基準にする日でもあるんだよ。
春分の日は色んなことが重なって、大切な日とされて祝日になっているんだよ。」
といった感じでしょうか。
⑦おわりに
個人的には、昼と夜の長さについての件が調べていてちょっと衝撃的でしたね。
自分にとっても良い学びになりました。
ということで、今回は春分の日についてでした。
保育に役立つパネルシアター等を販売しています。よろしければぜひご覧ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。