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ひな祭りの行事食 ちらし寿司・蛤のお吸い物・白酒&甘酒編~保育に使える年中行事豆知識⑧~

前回に続いてのひな祭りの行事食シリーズ第2弾です。

今回はちらし寿司・蛤のお吸い物・白酒&甘酒についての豆知識をお知らせしたいと思います。

ということで、今回は、以下のことについて知りたい方に向けての記事となります。

①ちらし寿司~めでたい事尽くしのちらし寿司~

②蛤(はまぐり)のお吸い物~なんで蛤なの?~

③白酒&甘酒

 ・白酒と甘酒は別物!?

 ・どうしてひな祭りに白酒を飲むようになったの?

 ちなみに、カルピスはなんでひな祭りに飲むの?

④子どもたちにはどう伝える?

⑤終わりに

①ちらし寿司~めでたい事尽くしのちらし寿司~

ひな祭りのお祝いに食べられているちらし寿司ですが、乗っている具材にはそれぞれ意味があり、縁起の良い食べ物となっています。

・海老…腰が曲がるまで丈夫に、ということで「長寿」

・豆…「健康にマメに働く」

・蓮根…穴から先を見通せるから「先の見通しがきく」

とそれぞれ意味があり、縁起の良い食材といわれています。


また、「寿司」には字のごとく、「寿(ことぶき)」を「司(つかさど)る」ということで、「お祝いの席で食べる縁起のいいもの」という意味もあります。

ちらし寿司は見た目にも華やかですので、祝いの席であるひな祭りにぴったりだというのも理由の一つのようです。

②蛤(はまぐり)のお吸い物~なんで蛤なの?~

平安時代、蛤の貝を使って「貝合わせ」と言う遊びが行われていました(今で言う神経衰弱のようなもののようです)。

蛤の特徴として、対になっている貝とはピッタリと合いますが、別の貝同士を2枚合わせると隙間ができてしまい、決して合わないのというものがあり、それが「貝合わせ」に使われていた理由のようです。

そんな遊びにも使われていたはまぐりですが、他のものとは決して対にならず、合うものはただ一つだけということから、

『仲の良い伴侶と末長く一緒に暮らせるよう、仲の良い夫婦になれるよう、一生一人の人と添い遂げられるように』

と願いが込められ、食べられるようになったのだそうです。

ちなみに、食べる時には開いた貝殻の両方に身を乗せるのがしきたりだとか。

これもやはり良縁祈願の意味合いがあり、二つの身を入れることで夫婦を表し、良い相手と巡り会えるようにと願いを込めるのだそうです。

③白酒&甘酒

・白酒と甘酒は別物!?

白酒と甘酒を混同している方が多いのですが、これらは実は別物です。

白酒はアルコールですが、甘酒はそれを模して誰でも飲めるように作られたノンアルコール飲料です(酒粕から作られたものはアルコール含有のものもあるので要注意)。なので甘酒は子どもでも飲むことができます。

白酒、甘酒はいずれも酒粕や麹から作られており、ビタミン・ミネラル等の栄養素がふんだんに含まれており、美容や健康に良いとされている、嬉しいドリンクでもあります。

もう一つ付け加えると、日本の白酒と中国の白酒(パイチュウ)は全くの別物なので、混同しないようにお気をつけください。

パイチュウは、コーリャン、ジャガイモ、とうもろこし等を原料に作られ、色は無色透明です。

アルコール度数も30〜50度と日本の白酒(9度前後)とは別次元に高いので、日本の白酒と同じつもりで飲むとえらいことになるので、要注意です。

・なぜひな祭りに白酒を飲むようになったの?

昔はひな祭りには桃花酒が飲まれていたのが、江戸時代頃から白酒に代わっていきました。

桃には厄除け、厄祓いの力があるとされており、また、百歳(ももとせ)まで生きられるようにと長寿を意味するところもあります。

江戸時代にとある酒屋が、ひな祭りの時期に桃花酒に代わって白酒を作り売り出したところ、これが人気となり、白い色と桃の花の色の対比が美しいと言うことも相まって、だんだんと飲まれるようになっていったと言うことです。

ちなみに、桃花酒というのは、ひな飾りの男雛と女雛の間に飾られているお酒のことです。

また、大蛇の子を孕んだ娘が3月3日に白酒を飲んだところ流産することができたことから、厄除け、厄祓いの意味を込めて飲まれるようになったと言う説もあります。

・ちなみに、カルピスはなんでひな祭りに飲むの?

カルピス(1919~)を作った三島海雲さんが、『白酒に似た白い色のカルピスで乾杯して、子どもたちに楽しいひなまつりを過ごしてほしい』と願い、1963年から幼稚園や保育園を対象にカルピスのプレゼントを始めたのがきっかけで、飲まれるようになったということです。

今でも幼稚園や保育園の中には、ひな祭りの時期になるとカルピス絵本が届く園が多いのではないでしょうか?

希釈用のカルピスのプレゼントも同様に幼稚園・保育園に向け行っているということです。(今年からは抽選になるようです。)

カルピスの生みの親の三島海雲さんの粋な計らいを、アサヒ飲料さんが今でも継続してくださっているということです。

④子どもたちにはどう伝える?

ちらし寿司

「ひな祭りのちらし寿司はみんなの成長を祝って食べられているんだよ。それぞれの食べ物にも意味があって、海老は、海老みたいに腰が曲がるまでみんなが長生きできるように、豆は健康で、まめに働けるようにと食べられているんだよ。まめにっていうのはまじめに一生懸命っていうことだよ。レンコンは、穴が開いているから穴の向こうが見えるでしょ?だから、これから先のことを見通していいことがたくさんあるように過ごしていけますようにっていう願いが込められているんだよ。」

蛤のお吸い物

「貝って、開いたのを分けると2つになるでしょ。蛤って開いたときの貝を二つに分けたときに同じ貝同士だとぴったり合わさるんだけど、違う貝と合わせようとすると絶対にずれちゃうんだって。そんな蛤をひな祭りに食べるのは、みんなが大きくなった時に、蛤みたいにぴったりと合った相手を見つけて幸せになれますようにという願いが込められているんだって。そんな相手と二人で幸せになれるように、開いた貝の両側に身を乗せて食べるのが本当の食べ方なんだって。もう一個の身は、他の貝からもらって来て入れるんだよ。」

白酒&甘酒

「ひな祭りの歌に白酒って出てくるでしょ?あれはお酒だからみんなは飲めないんだけど、その代わりに甘酒というのがあって、これは【酒】と名前がついているけど白酒を真似して、みんなも飲めるように作られた飲み物なんだよ。他にもひな祭りにはカルピスが飲まれたりもしているんだよ。子どもは甘酒やカルピスを飲んでひな祭りをお祝いして楽しむことができるんだね。白酒の味が気になる人は、大人になってから飲んで味わってみてね。今は白酒が飲まれているけど、もっと前には桃花酒(とうかしゅ)というのが飲まれていたんだよ。雛飾りの男雛と女雛の間に」、お花の飾られたお酒があるんだけど、それが桃花酒だから、みんなもぜひ見てみてね。」

といった感じでしょうか。

⑤終わりに

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以上、今回はひな祭りの行事食、ちらし寿司・蛤のお吸い物・白酒&甘酒についてでした。

次回は、ひな飾りについての豆知識を書いていきたいと思います。

お楽しみに!

kao.

それぞれ保育士生活もうすぐ20年の夫婦が運営しています。 今までの保育士生活での経験を活かして、日々の保育に役立つ イラストのダウンロードサイトを始めました。 皆様の日々の保育や生活のお役に立てれば幸いです。 無料のものもありますのでぜひ覗いていってください。

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